授業の記録(金曜・第8週)

きょうから実験的に、この「はてなダイアリー」で授業記録をつけてみます。

【授業記録】

1.公共情報1(明学館95教室) 1時限

自由民権運動中江兆民

0-1 はじめに

0-2略年譜

1 中江兆民の民権思想
1-1 共和政治の実質を重視
 [資料]『東洋自由新聞』明治14年3月24日付

 1-2 心情主義へ批判
 [資料]「叢談刊行之旨意」『政理叢談』創刊号、明治15年2月20日
   →実習:原文4行を「わたし流」に現代語に訳してみる。

2 『三酔人経綸問答』の世界
 [資料]『三酔人経綸問答』岩波文庫

  テキストの構成と、登場する三人の人物像・考え方について解説。

3 自由権
3-1 人間の生存・生活を根底にすえた自由権
 [資料]「防禍于未萌」『東洋自由新聞』明治14年4月21日
      『国会論』明治21年

 3-2 主体的・動態的な自由論
 [資料]「社説」『東洋自由新聞』第1号
「懇親会」『東雲新聞』明治21年9月27日

4 立憲政体論
4-1 「恢復的の民権」への期待
 [資料]「衆議院議員の一大義務」『活眼』明治23年1月

4-2 全国人民の政治的主体性への期待
 [資料]「国会議士の後盾」『東雲新聞』明治22年3月19日

2.ネットワーク社会論 2時限(洋洋館971情報演習教室)

 ほぼ時間いっぱいをウェブサイト構築の実習にあて、個別に対応。

【感想】
「公共情報1」は1回生配当の大教室授業(400人規模)です。この規模の授業を担当するのは3年ぶりで、なかなか要領が掴めなかったが、ようやくコツが分かったように思います。まだまだ油断大敵ですが。

第2週ぐらいから気に触るようになってきたんですが、とにかく放っておくと「まったく、うちの学校はこんな学校に成り下がってしまったのか」と情けなくなるぐらい私語が多いのですが、こちらの精神状態と授業に向かう姿勢が良好なときには、多少は私語が収まります。毎週気が抜けません。

ここまでのわたしにとっての教訓を列記しておきます。

(1) 準備は万全にしておくこと。

(2) (1)がちゃんとしていればいるほど、授業妨害者に対しては毅然と立ち向かえる。

 腹が立ったら、本気で怒る。これしかない!
 きょうは、毎度うるさい3人組が色鮮やかな服装だったので、
 「こらそこの、赤と緑と青の三人組、しゃべってんのやったら出てけ!」
 と、わかりやすく怒ることができた。

(3) 小手先のテクニックは通用しない。
○例1
遅刻してきた者が教室中に晒されることをねらって、教壇の前に配布物を置いておいても、大幅遅刻者は悪びれず平気で取りに来る。
○例2
授業開始時に提出用紙を配り、遅刻者に行き渡らないようにしても、遅刻者は作業開始時に全く平気で用紙の配布を求める。しかも、最初から来ていた学生さんに用紙が行き渡っていなくて、「遅刻者と一緒にされた」と涙の訴えを書かれたり。。。。

いまの学生さんたちの多くには「恥ずかしさ」で行為を律するような方法はまったく通用しないようである。

(4) 90分の授業は長いので中間で作業をさせるのは有効。

プリントに空欄を設けて記入させるとか、「ここが大事だ」と言って下線を引くように指示するとか、なんらかの作業をする時間をなかに組み込む。同じ調子が長時間続くというのが苦痛なのだろう。いや、これは大人もそうかもしれない。インターネットやケータイなどの道具が普及して、ひとつのことに長時間打ち込むという経験をする機会が社会全体のなかで著しく減少しているのだろう。

(5) 遅刻対策については、ちょっと道が開けてきたように思う。

ただし、受講している学生さんも読んでくれるかもしれないので、これについては、詳しくは書きません。

[まとめ]
 ちょっと注意しただけでは、がやがや状態が静まらない学生さんたちに対して、正直言って、たいそう腹が立ったり、世の中のせいにして情けなく思ったりした時期もありましたが、考えてみたらこれは自分との闘いなんですね。

 そして、ぺちゃくちゃしゃべっている授業妨害者の学生さんたちに対しても8回も顔を合わせていたら、情がわくというか、少なくともどうにかしてあげなくてはと思えてきました。まあ、「こんなことも、面白いことだとでも思わな、やってられへん」というのが本当のところですが、いっそう修行して職人技を身につけなくてはと思います。

来週は、漢文の語法の基礎について、説明のプリントを配るべきであったと感じた。時間が取れたらやってみよう。

先ほど、授業の最後に提出してもらったプリントを一通り読んでみたが、よく理解できていて熱意のある学生が相当数いることが確認できて、ちょっと安心した。どうしても講義中は妨害者の学生さんたちが気に触るので。

夜は久しぶりに韓国語の塾に行くことができました。こっちも引き続き頑張らなくては。