授業16日目

【授業】
■個人授業(16回目)9:30-11:00
(1) 読解のプリント
(2) 助詞のまとめ
【読書】
下條正男竹島は日韓どちらのものか』(文春新書・2004年)を読了。
こういうものを読むと、つくづく近世と近現代の連続性、そして北東アジアの一体性をとらえる視角が大事だと思う。
竹島問題についてなにも知らなかったわたしにとっては、良い入門書であった。筆者の主張については、ほかの論者のものも読まないと正しいかどうか判断はできないが、韓国側にも日本側にも問題が多いということはよくわかった。
わたしとしては李承晩時代はともかく、なぜ金泳三大統領時代の1996年頃に韓国が竹島に接岸施設を建設することに踏み切ったのか、その背景をまずつかみたい。また、なぜいまだに地下鉄車内などで「独島はわが領土」というキャンペーンをやっているのかについても、その背景を知る必要がある。
両国ともこれまでの主張を自ら修正することはなかなか困難であろうが、領土問題や国家の正統性の問題は長期的に検討するとして、まずは漁業問題等における協力関係をどう作るかから出発するしかないのではないだろうか。そのためにも、両国ともに冷静になる必要があるのであって、ナショナリズムを煽るようなキャンペーンは誰にとっても有益ではないと思うのだが。